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共同通信のアンケートには、そもそも「原発」がない

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KAZE to HIKARIは、福島原発事故での『こども・被災者支援法』の具体的な実施となる「選択的避難権での経済的支援」、そして実践的な脱原発をめざします。また、憲法96条の安易な改定に反対します。

 

選挙が始まるまでに公約すべてそろうのは難しい状況ですが、発表されている公約・政策、あるいは党首の発言を詳細に調べ、これから選挙まで、判断材料を提示することに努めます。

 

さて、共同通信が参議院立候補者に、直接聞き取りしたアンケート結果を発表しました。ただし、「選挙後に取り組みたい最優先課題」の選択肢16項には、「原発問題」はありません。恣意的なアンケート設計だと言わざるをえません。

 

●脱原発

自民党は31.4%が将来も原発を残すと回答。一方で、34.3%の議員が「依存度を減らし、将来的にはゼロにする」という回答がありました。しかし、安倍総裁の方針が党の方針です。9党の幹事長らによる討論会で、自民党石破幹事長だけが「原発ゼロ」を目指すに反対しました。

 

民主党議員は「将来的にはゼロ」が70.2%、しかし「ただちに原発をやめる」は8.5%にとどまり、維新の会は「将来的にはゼロ」が59.6%と半数を超えていますが、「将来も残す」が26.2%。

 

●改憲(条項は問わない)

自民党議員は97.1%が賛成。日本維新の会は100%が賛成。「改憲」を公約に盛り込まなかったみんなの党は、86.7%が賛成となりました。公明党63.6%、民主党は23.4%が賛成。

一方、改憲の発議要件を衆参両院の「三分の二以上の賛成」から過半数に緩和する96条先行改憲には、自民が60.0%、維新が88.1%、みんなが70.0%賛成。全体は54.3%が反対。

 

今回の表では、全体の雰囲気は分かりますが、「脱原発」と言っても中身はさまざまで、単に記号として使っている党もあります。ひきつづき、分析発表します。政治の分析、監視、要求は国民の義務です。

 

 

主要政策(最終).jpg

 

 

参議院選挙 政党公約集(2013.7.1版)

2013年参議院選挙_政党公約集(2013.7.1版).pdf

 

※文書内のURLは正しいですが、直接は飛びません。

 

6月30日時点の公約と過去の政策を載せています。

新しいのもが出ましたら、後日の記事で更新します。

 

 

 

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父を奪ったのは、放射能だと思う

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父は、私が5歳の時に他界した。胃がんだった。

 

広島に妻を残したまま出かけていた父は、原爆投下で動かなくなった鉄道をあきらめ、徒歩で必死に広島にむかった。だが、妻はすでに死んでいた。県庁勤務の医師であった父はそのまま救護に当たったらしい。その後、母と再婚し私が生まれた。父が亡くなったのは1958(昭和33)年のことで、原爆投下から13年後になる。

 

原爆放射線医科学研究所は、被爆者と認定された244,516人を調査している。その最初の資料は昭和40年11月1日(1965年)では、すでに141,451人が亡くなっている。そのうち2km以内直爆されて亡くなった方が52,883人、さらに3日以内に入市して死亡した方は37,545人、その他の被爆の死者は51,023人。いわゆる二次被ばくの死者は88,568人も調査前に亡くなっている。

 

悪性新生物(がん)での死者を統計的に最初に調べたのは昭和43年(1968年)からで、その年の全死亡者数は2,187人うちがんは521人だった。まだがんが死亡率として低かった時代のことだ。そして、先程の最初数141,451人の中にどれだけがんや白血病などの死者が含まれているかなど分からない。しかも、こうした数字は被爆者手帳を持っている方だけの統計に過ぎな。だから、父はこの中にいない。

 

福島の原発から放出された、今でも放出されている放射能について、「危険かどうか分からない、放射能の影響は慎重に考えるべきで、にただちに人体に影響はない」などと簡単に言ってほしくない。すべての医師や研究者は人間として、臆病になるべきだ。今を生きる人々の体を、そして子どもたちの行く末を憂うべきだ。今なら何かできる、今なら。何もなかったように安穏として、愚行を繰り返してはならない。

 

私から父を奪ったのは放射能だと思う。医者だった父は、がんになったあと「もう少ししたら、アメリカからコバルトでがんを治療する方法がやってくる、それが来れば治るかもしれない」と母に言っていたそうだ。放射能で床に伏した父が、放射線の治療を待ち望んでいたということが、

 

今思い出しても、胸がいたむ

 

 

13025号

 

 

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< 解説 >

 原爆投下の苦悩を今でも伝える、ヒロシマ平和メディアセンターのWeb情報

被ばくから半世紀を超えて、広島原爆投下の記憶も被害を受けた日本からも消えて行きつつあります。その中で、広島という都市に本社のある中国新聞はその記憶や原爆のことなどの記録を残す仕事をひとつの使命として続けています。

  

同社には、『ヒロシマ平和メディアセンター』というものがあり、原爆に関連したものが、Webでも過去の記事などにさかのぼって読むことができます。ぜひ、この機会に一度ここから訪れてみてください。

  

写真は、『三浦功さん―ぺしゃんこの街に衝撃』2013年4月8日朝刊掲載のもので、広島平和メディアセンターで見ることができます。『入市被爆。弟は15年後に死亡。親戚も次々と』と題されたWeb記事は、今回のKAZE記事を補足する内容となっています。

  

三浦功さん―ぺしゃんこの街に衝撃

http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/article.php?story=20130408133354291_ja

  

中国新聞 ヒロシマ平和メディアセンター

http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/index.php

 

 

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原爆後の死者及び悪性新生物(がん)での死者のデータは以下、原爆被爆者データベースの数表および統計資料より抽出しました。

http://www3.rbm.hiroshima-u.ac.jp/project_abs/report?la=ja

 

 

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人間に、できることなのか

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膨大な原発の使用済燃料(ゴミ)は、実際はきわめて危険な『高レベル放射性廃棄物』です。このやっかいなゴミは、とても長い『時の管理』が必要ですが、はたして私たちにできることでしょうか。

  

経産省は、原発から出るこのゴミの最終処分の考え方として、次のようなことを述べています。

  

―高レベル放射性廃棄物を30〜50年間地上で貯蔵し、その後地下300m以深に埋設処分する。数万年後にはその元になったウラン鉱石の放射能と同じ程度になる ―

  

1万年の感覚をつかむため、逆に同程度の過去の姿を見てみましょう。この頃は、北海道の札幌市は海の中でした。原発のある下北半島の大間町も東通村も、はるか沖合です。そのほかの原発もほとんど海の側にあるので、1万年前に果たしてそこが陸地だったかもはっきりしません。

  

厚い岩盤を利用した世界初の最終処分場を建設中の、北欧フィンランドでは最低でも10万年の管理が必要とされていますが、アメリカやフランスではこの数値は、100万年となります。

  

ドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』(2009年)の監督マイケル・マドセン氏は、フィンランドの科学者が「不安定で地層処理のできない日本は、最終廃棄物処理場が作れない国だ」と語ったことを伝えています。

  

私たち人間に『時の管理』ができるほど、科学、社会は優れているのでしょうか。経産省は、1万年後あるいは10万年後まで存続して、責任を持つのでしょうか。


 

 

 

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 ※ 8200年前から3000年間続いた地球の温暖化期間、いわゆる「暑い夏」の日本列島地図を使用しました。

第四紀・沖積世の古地理<1万年まえから現在まで> 湊正雄監修 <目でみる日本列島のおいたち> 築地書館刊より

    http://www.kubota.co.jp/urban/pdf/11/pdf/11_2_1.pdf

 

 

そしてこちらは、国土交通省国土地理院がホームページで配信している地殻変動アニメーション

1996年4月~1999年12月(約3年8ヶ月) 鳥瞰図 です。

URL: http://mekira.gsi.go.jp/JAPANESE/crstanime9604_9912b.html

 日本がどのような地域か、実データを使用し、地殻変動をデフォルメして配信されています。

 

crstanime9604_9912b.gif 

  

 

(解説)

 ●世界初、高レベル放射性廃棄物 最終処分場

      北欧フィンランド「最低でも10万年の管理が必要になる」

 

世界初の最終処分場がフィンランドで2004年から建設され、2020年に高レベル放射性廃棄物の搬入する計画です。「トイレなきマンション」という原発の課題を世界で初めて乗り越えることになるかもしれません。

  

建設地は首都ヘルシンキから北西へ250キロ、バルト海につきでた半島のようなオルキルオト島にあります。人口約540万人のこの国では約25%が原発で電力量供給され、原子力発電所が2ヶ所のうち1つがこの島にあります。

  

フィンランドの大陸は『安定陸塊』で、20億年前に形成された厚さ60kmのきわめて硬い結晶質の岩盤の上にあります。火山はなくプレート境界からも離れており、周辺で地震活動はほとんどありません。最低でも10万年の保管期間は十分に管理可能だとしています。しかし、海が近く一部水が漏れているところもあります。

  

最終処分地は日本のように自治体への特別な補助金はないですが、固定資産税で税収4分の1ほどになっています。処分地の決定には脱原発政党も賛成しています。

  

ところで同国では二つの新規原発計画があり、東芝、日立製作所、三菱重工業の3社はこれをめぐって「フィンランドの陣」と呼ばれる受注競争を繰り広げています。

  

 

諸外国状況:原子力発電環境整備機構

該当PDF:http://www.numo.or.jp/pr/booklet/pdf/anzensei_10.pdf

格納場所:http://www.numo.or.jp/pr/booklet/anzensei.html

 

フィンランドの陣:日経新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD0507J_W3A300C1000000/

  

 

フィンランド.jpg

 

 

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●日本の候補地の決定

 1999年に最終処分場に関する報告がまとまり、すでに法制化されています。候補地の条件は以下です。

  

1)  地下300m以上であればよい

2)  地下水の動きがゆるやかであること

3)  活断層を避ける

  

もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構では、これまでの研究開発から「地層処分の長期にわたる安全性を予測的に評価する方法が開発され、それを用いて安全性が確認された」としています。ところが一方で、日本学術会議は「今の技術では活断層の予測は困難、安全に地下で保存するのは困難」とし、地上での暫定保管を提案しています。

  

こうした状況を科学的に判断するのは原子力規制委員会ですが、原発の放射能拡散予測では何度もミスをおかし、敦賀原発の活断層問題では公表前に審査官が電力会社に資料を渡したことが発覚しています。

  

使用済核燃料は全国の原子力発電所に17,000トンあり、原発が再稼働すると2年で満杯となる状況で、六ヶ所村の3,000トンの貯蔵施設もすでに満杯です。もはや日本では廃棄物を保管するところさえないのが現実なのです。科学的には、再稼働などありえません。

 

   

特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO117.html

 

わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性:日本原子力研究開発機構

http://www.jaea.go.jp/04/tisou/houkokusyo/dai2jitorimatome_so.html

  

高レベル放射性廃棄物の処分について:日本学術会議

http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf

 

 

 

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