原発問題の主人公は、使用済燃料

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「4号機の使用済燃料を取り出した後は、どうするのですか」というご質問がありました。答えは「どうすることもできない」です。

 

4号機プールに入っている燃料集合体は、1533体あり、そのうち使用済燃料が1331体です。普通「使用済み」という表現に、放射能が低くやや安全なのかという印象を抱きます。しかし、実際はその逆で、「使用済み」こそが危険であり、原発問題の核心部です。

 

京都大学原子炉実験所の小出先生は「ウランを核分裂させると核分裂生成物というものが生まれます。これはおよそ200種類におよぶさまざまな【放射性物質】の集合体です。セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素131というようなものが混然一体となって含まれています。100万kWの原発一基を1年運転させる毎に、放射性物質は広島に投下された原爆の優に1000発分を超える量が生まれます」とおしゃっています。原子炉が事故を起こすと、これがあふれ出ます。原発事故という悪夢は、この放射能が主人公なのです。

 

4号機のプールには、広島型原爆の1万4000発分くらいの核分裂生成物があります。小出先生は「(原子炉から出して)数年たてば、セシウム137やストロンチウム90の放射能が主成分となり、その時点で言えば、新燃料の数十万倍の放射能です」と、この原稿のためにコメントされました。

 

「使用済燃料」棒の集合体ではなく、【放射性物質集合体】なのです。

 

使用済燃料の放射能は、「人が近づくと十数秒で致死量になる」(NHK水野倫之解説委員)と言うほど強いものです。東京電力は「原子炉から取り出した直後の使用済燃料の表面線量は、数千シーベルト/時間、以上」と電話で回答しています。これが、電力と引き換えに私たちが得たものです。

 

全国の原発と六ヶ所再処理工場には、この「使用済燃料」が約17000トンあります。次回は、このことをお伝えします。

 

 

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関連記事

『4号機プール、広島型原爆の1万4000発分くらい』

http://www.kaze-to-hikari.com/2013/11/414000.html

『4号機、燃料棒の取り出し、大丈夫か』

http://www.kaze-to-hikari.com/2013/11/post-60.html

 

 

関連資料

経済産業省『総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 放射性廃棄物ワーキンググループ(第1回)‐配布資料』2013.7.5

http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/denkijigyou/houshasei_haikibutsu/pdf/25_03_02_00.pdf

 

 

 

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