小出先生、汚染水をどうしたらいいですか?

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Q:   3.11の直後から「空気中に飛散した」セシウムの量は、各種の調査機関で多少ばらつきはあるものの、その単位は10の16乗(1に0が16個つく単位)ベクレルでした。しかし、これまで「汚染水として飛び出してきたもの」は10の17乗で、単位がひとケタ上です。

 

A:小出先生

私が3.11直後に『遮水壁』を作るべきだと提案した動機は、溶け落ちた炉心が、格納容器の床も抜いて、すでにさらに深く沈んでいるかもしれないと思ったからです。仮にそうだとすると(メルトスルー)、放射能が環境に漏れることを防ぐことがまったくできなくなります。ですから、原子炉建屋を取り囲むように深い壁をつくり、地下水との接触を避けるようにする遮水壁をつくることが必要だと提案しました。

 

Q:  壁の底は作らなくてもいいのですか?

 

A:小出先生

猛烈な汚染状況のなかでは底は作れないと思います。できるだけ深いところまで遮水壁を張りめぐらすべきです。

 

Q:  原子炉を冷却するために、毎日350㎥(立法メータ)以上の注水が行われ、さらに事故前から浅い地層からわき出ていた地下水(表層地下水)を、くみ上げる機能が壊れ、そのまま毎日400㎥が建屋に入り込んでいます。地下水は表層だけではなくさらに多層あります。

 

A:小出先生

建屋に入り込んだ水とは違い、メルトスルーした可能性のある炉心が、地下水に直接接触することがあれば最悪です。一方で冷却するための注水は、原子炉どころか格納容器、あるいは建屋からもじゃじゃ漏れしています。地下などのコンクリート構造物は、地震であちこちが破壊されているはずで、見えないだけで大量に漏れているでしょう。それを、10万トンクラスの海洋タンカーを運んできて、汚染水を入れるべきだと、私は3.11直後に提案しました。

 

Q:  すでに汚染水は環境と接触していますが、今でもやるべきですか?

 

A:小出先生

私は、今でも、やるべきだと思います。ただ、タンカーに移すにしても遮水壁を作るにしても、多数の労働者が被ばくをしてしまいます。ですから、大変、苦しい。

 

Q:  選挙戦終了直前に東電は、汚染水が海洋に漏れていた、と発表しました。今後、海洋への汚染水廃棄は国際問題になりませんか?

 

A:小出先生

「国際」というとき、発言力のある常任理事国はすべて核兵器を持っています。彼らは、福島の汚染の数十倍の放射能を、すでに大気圏内核実験でばらまきました。その「国際社会」がどのように反応するのかは、分かりません。

 

 

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