未来の子どもたちに問われます、お前はどう生きてきたかと

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国は積極的にだまそうとしてきましたし、今でもそうしようとしているわけです。1ミリシーベルトを超えたって安全だ、20ミリシーベルトまではいいんだと言っています。

 

国が大々的に言っているわけですし、福島の人たちだって、もちろん自分の家に住みたい、自分の街に住みたいのです。そういう時に、戻ったって安全ですよと言われたら、やはり、それを信じたくのなるのは当たり前です。やっぱりみんな、どこかで安心したいとずっと思っているわけで、そこに国がデタラメインチキ宣伝を流すわけですから、みなさん簡単にだまされるのです。

 

前双葉町長の井戸川さんは、たいへん偉い人だと思います。「だまされ」て、こういうことになった責任は自分にもある、と彼は強烈に自覚した。だから「だまされた」ことの責任を取ろうと、たぶん彼は決意したのです。彼の街、双葉町はなくなってしまったわけですが、だまされた責任をとって、とにかく国と東電の責任を正したい、その思いひとつで彼は生きていると私には見えます。

 

私は自己責任ということが、とても大切なことだと思っています。人間も他の動物も、自由に尊厳をもって生きてほしいと思いますけれど、自分が選んでやったことは、その責任も取るべきだと思います。

 

「だまされた」日本人にも責任はあると思います。一人ひとりが責任をとってほしいと思います。未来の子どもたちから必ず問われます。福島の事故が起きた後、お前はどう生きてきたかと。

 

子どもたちには責任はないわけですから、子どもたちをどうやったら被ばくから守れるのかということが、一番の重要なポイントになると思いますので、みなさんもそのことを心にとめて、自分の責任をどうやって果たすかを考えてほしいと思います。

 

 

 

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http://www.youtube.com/watch?v=KuSvkxkYWYE

 

 

高橋

先日、前双葉町長の井戸川さんとお話しました。原発を作るときも「だまされた」、避難するときも「だまされた」、ところが今、福島は安全だ、大丈夫だという宣伝の前に、双葉町民の多くの人は「福島で頑張る美徳」に取り憑かれているとおっしゃっていました。今また、だまされようとしていると思うのですが。

 

 

3.301①.jpg小出先生

国は積極的にだまそうとしてきましたし、今でもそうしようとしているわけです。1ミリシーベルトを超えたって安全だ、20ミリシーベルトまではいいんだ、と言っています。国が大々的に言っているわけですし、福島の人たちだって、もちろん自分の家に住みたい、自分の街に住みたいのです。そういう時に、戻ったって安全ですよと言われたら、やはり、それを信じたくのなるのは当たり前であって、怖いけれどここに居たいなどと、そんな気持ちではずっといることはできない。やっぱりみんな、どこかで安心したいとずっと思っているわけで、そこに国がデタラメインチキ宣伝を流すわけですから、みなさん簡単にだまされるのです。

 

 

高橋

井戸川さんから「だまされた」という言葉が出てきたとき、僕の中にある違和感が残りました。推進してきた方が「だまされた」では済まないだろう、とどこかで思っていたのかもしれません。しかし、考えてみると、それは電気を使ってきた東京都民である私自身使ってきた言葉でもあるのです。「だまされた」は免罪符にならないけれど、そのことに気づいた後の態度が大事ではないかと思いました。

 

 

小出先生

井戸川さんは、たいへん偉い人だと思います。彼は、「だまされた」ということを、強烈に自覚した(力強く)、のです。昨年、中間貯蔵施設の話が双葉町に打診された時に井戸川さんは断った、私はそれを聞いたときに、この人何を言っているのだろうと思ったのです。あなた達が原子力発電所を誘致してやってきたからこんな事故にあって、周りの人達がこんなに苦難のどん底に落とされている、それまで誘致をしてきて何十億円、何百億円も町に入れた、その責任者である町長がゴミは嫌だというのは何たることか、と実は私はその時に思ったのです。

 

しかし、井戸川さんは違ったのです。自分が「だまされて」こういうことになった責任は自分にもある、と彼は強3.30②.jpg烈に自覚した。だから「だまされた」ことの責任を取ろう、とたぶん彼はその時に決意したのです。そして、その時の決意は今でも持続しているはずです。彼の街、双葉町はなくなってしまったわけですが、だまされた彼は責任をとって、とにかく国と東電の責任を正したいと、その思いひとつで彼は生きているというふうに私には見えますし、大変素敵な人だと私には思えます。

 

 

高橋

先生はご本の中で、他者の尊厳を認める、とくに弱者にたいして優しくなくてはいけないとおっしゃっています。この点から、福島の問題をお話いただけますか。

 

小出先生

先ほどから「だまされた」ことの責任を、井戸川さんが取ろうとしていることをお話しましたが、私は自己責任ということがとても大切なことだと思っています。人間も他の動物も、自由に尊厳をもって生きてほしいと思いますけれど、自分が選んでやったことはその責任も取るべきだと思います。ここまで原子力を進めて、こんな事故を起こしてしまったことに猛烈な責任がある人たちは山ほどいるはずだし、その人たちが一切の責任を取らないまま、まだ原子力だなどと言っているわけで、到底、許すべからざることだと、私は思います。

 

そういう人たちの宣伝にだまされた日本人にも責任はあると思いますので、一人ひとりが責任をとってほしいと思います。未来の子どもたちから必ず問われます。福島の事故が起きた後、お前はどう生きてきたかと。

 

子どもたちには責任はないわけですから、子どもたちをどうやったら被ばくから守れるのかということが、一番の重要なポイントになると思いますので、みなさんもそのことを心にとめて、自分の責任をどうやって果たすかを考えてほしいと思います。


 

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