昨年4月、食品中の放射性物質に、新基準値が導入されました。野菜、穀類、肉、卵、魚など500ベクレル/Kgの暫定規制値が、「一般食品」100ベクレル/Kg と、それまでの5倍厳格になりました。
では、検査体制はそれに応じて、整えられたのでしょうか。
この新基準では、あたらしい分類として「乳児用食品」という分類が加えられ、さらにきびしい50ベクレル/kgが課せられました。粉ミルク、ベビーフード、乳幼児向け飲料などです。
ところが、その4月に全国で16,945件の検査が行われたのに対し「乳児用食品」は、わずか15件でした。その後、12月までの累計数は495件で、これは検査全体の0.24%程度に過ぎません。
放射線のリスクは年齢によって違います。ですから食品基準は、売るためのものであり、医学的・年齢別のものではありません。そのなかでも「乳児用食品」はもっとも放射能の影響が懸念される、乳児に絞った値です。しかし、その基準はあっても、検査はきびしく行われていないのです。
原材料の検査が十分でない以上、加工製品である「乳児用食品」は、乳児に食べさせる前に、厳格な検査が必要ではないでしょうか。
KAZE to HIKARI.13002
厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000029qee.html
なお、民間のデータを十分に比較して、厚生労働省のデータと大きな相違がないことを確認しています。
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